とろみ、急に思い出したシリーズ
2015年3月に中咽頭がん手術のため入院した。2週間の中で、色々あったがやっぱり飲み込みが大変なことがきつかった。
最初の一週間は、鼻から通した管で栄養剤を胃袋へ、1日3回直接注入していた。無味だけど1時間くらいかけて注入すると何となく空腹感は収まる。この時点では、この栄養剤以外を経口摂取することが禁止されてたので喉が乾いても我慢するかウガイをする手段しかなかった。
そしてようやくチューブを外した時、大変になった。
嚥下が手術の後遺症もあり、かなり大変になってる。
一口ごと飲み込む時に、少し上を向き気管支じゃない方の食道に流れるように全神経を集中させる。これを食事中何十回もやる。30分以上かけて食事を終了する頃には、なぜか汗が出て、ひと運動したような感覚になる。
この時点では飲み物を飲んで良いことになっている。が、嚥下の問題から、そう簡単にゴクゴク飲めない。絶対無理だ。トロミ材を混ぜて、ゼリー状にして飲み込む。
2時間に一度くらいのペースで飲むことが多かった。炭酸はできないから、フルーツジュースがメインだった。これが冷たくて、喉越しが良くて気持ちよかった。この感覚は今でも忘れない。この事は今でもペットボトルで飲む時にほぼ必ず思い出す。ゴクゴク飲めるようになってよかった、って。