がん と 癌 の違い
明確な定義があるとは知らなかった。
癌」は、上皮から発生した悪性腫瘍を指す
がんの漢字表記である「癌」は、一般的に「上皮性の悪性腫瘍」を指すといわれています。
たとえば日本人に多い胃がんや肺がん、大腸がん、子宮がん、乳がんなどはいずれも上皮から発生するものですので、「胃癌」や「肺癌」というように書き換えることができるのです。
上皮とは臓器や器官などを覆う表面組織のことで、主に空洞部分に接し、他の器官との区切りや外界からの保護の役割を果たしています。
たとえば私たちの皮膚のもっとも外側も上皮ですし、胃や腸などの消化管であれば、もっとも内側が上皮ということになります。臓器や器官にできるがんの多くが、こういった上皮細胞から発生し、どんどんその下の層へと浸潤していくのです。
ですから、これらの病気を指すのに「癌」という漢字は使わないことが一般的ですし、そもそも病名自体に「がん」がつかないのです。
「がん」と「ガン」は、すべての悪性腫瘍を指す